皆様、こんにちは。名古屋市の千種駅前を拠点に活動している、銭田治療院千種駅前の院長、銭田良博(ぜにたよしひろ)です。
本日は、「痛みをコントローするために」として、皆さんが最も関心を持つであろう「痛み」とその管理方法、そして前回お話しした治療家のアドバイス(これを生活指導と言います)についてお話しいたします。
■痛みの量と質
痛みには「量」と「質」の2つの側面があります。痛みの「量」は、全く痛みを感じない状態を「0」とし、今まで経験した最大の痛みを「10」または「100」とした時に、患者様が主観的に評価した数字です。
一方、痛みの「質」は以下のような要素で評価されます。
・痛みを感じる時間(朝、昼、夜、睡眠中、一日中など)
・痛みの位置(できるだけ具体的に、例えば「一番痛い場所を1本の指で指してください」)
・痛みの種類(ズキズキ、ズンズン、ドーンなど、痛みの具体的な感じ方)
医療専門職は、患者様から得た痛みの「量」と「質」の情報をもとに、医学的かつ解剖学的に評価し分析することで、適切な治療法(キュア)を施しセルフケアをアドバイスします。
■セルフケアと生活指導
私たちの治療は、即時的な効果が得られない場合もありますが、手術や薬に比べて副作用が少ないという大きなメリットがあります。治療というと、医師が行う手術や薬の投与を思い浮かべるかもしれませんが、私たち治療家(セラピスト)は、運動療法、物理療法(温熱療法、電気療法、光線療法など)、マッサージ、鍼灸、セルフケア、生活指導を用いて治療を行います。
薬は、症状によって1日1回から3回、3日から半永久的に服用することがあります。一方、私たちの治療は通常は週1回の頻度で行うことが一般的であり、症状によっては毎日の治療を1週間続けて行う場合もあります。時には、週2回から3回の治療をおすすめすることもあります。
そして大切なことがあります。これらの治療に加え、セルフケアの方法をお伝えするために必ず生活指導を行います。生活指導というと怖い響きに聞こえますが、セルフケアを実行する上でのアドバイスだとお考えください。
1回の治療の効果が3日以上続くようになったら、治療の頻度を週1回にできます。そして、患者様がセルフケアや生活指導を正しく行えるようになれば、私たちのところに来る頻度を減らしていきます。
■ファシア(筋膜)を知ってください
これまで私の治療院に来られた患者様の中には、どこへ行っても症状が改善しなかったり、痛みの原因が見つからなかった方が多くいらっしゃいます。
私はファシア(筋膜)を専門とする治療家です。ファシア(筋膜)の痛みは、レントゲン、CT、MRIでは原因を見つけることが難しいのですが、超音波画像診断装置(エコー)を用いて触診することで見つけることが可能となります。
正常なファシア
そして、ファシア(筋膜)が痛みの原因であれば、これまでどこへ行っても改善しなかった痛みが、私たちの治療院(私だけでなく、他のスタッフも)での治療を受けることで、3回以内に必ず変化が見られ、1ヵ月後には痛みが8割以上和らぎます。その後は、担当の治療家から適切なセルフケアの方法や生活指導を受けることで、痛みを自分でコントロールすることが可能となり、徐々に痛みが「0」に近づいて参ります。
適切な治療家を選ぶ際のポイントは、痛みの管理を目的として、セルフケアの方法や生活指導を丁寧に行ってくれるかどうかです。このことを十分に理解し、医師や治療家を選ぶことが重要です。
ファシア様式図
私たちの目指すところは、ただ一時的な痛みの緩和だけでなく、患者様一人ひとりが自身の痛みを理解し、痛みをコントロールできるようになることです。そのためには、セルフケアや生活指導が重要な役割を果たします。当治療院では、一人ひとりの患者様に合わせた治療法とセルフケアを提案し、痛みと上手に向き合うお手伝いをさせていただきます。