blog011:腰痛に対する生活指導(職場編)

痛みを和らげるために〜ゼニタの想い〜

皆様、こんにちは。名古屋市の千種駅前を拠点に活動している、銭田治療院千種駅前の院長、銭田良博(ぜにたよしひろ)です。

本日は、「腰痛に対する生活指導(職場編)」というテーマでお話しいたします。


■重要:腰痛の種類は二つに大別されます

腰痛は、日本人だけでなく、人類にとって最もよく見受けられる運動器疾患です。

ちょっと難しい言葉になりますが、腰痛には『特異的腰痛』と『非特異的腰痛』の二つのタイプがあります。

特異的腰痛というのは、骨折、感染症、脊椎の疾患、腫瘍、腎臓病、椎間板ヘルニア、リウマチ性疾患などが含まれ、専門医による具体的な治療を必要とします。特定の医学的診断に直接関連する腰痛である、という意味です。

これに対し非特異的腰痛は上記のような特定の病気や障害を原因としない腰痛であり、その原因は、筋肉や靭帯のひずみ、不適切な動き、ストレス、姿勢の問題など、非常に多岐にわたります。一種の生活習慣病と言っても良いかもしれません。

どちらのタイプに分類されるのかは、専門医(整形外科)の診断を必要としてます。そして特異的腰痛と診断された場合は、整形外科に於いて必要な治療を受けていただく必要があります。

非特異的腰痛と診断された場合、鍼治療、マッサージ治療、物理療法、理学療法が有効です。近隣の鍼灸マッサージ治療院や接骨院、整形外科クリニックでのリハビリテーション(理学療法)を受けることで、専門家の指導を受けることが可能となります。

当院は、先代院長の頃から今日に至るまで、急性の非特異的腰痛であるぎっくり腰(筋筋膜性腰痛)の患者様が多く来院されます。もし、腰痛にお悩みの際には、どのような腰痛でも、まずはご相談にいらしてください。整形外科医の受診が必要かどうかも含めて責任を持って対応いたします。

■職場における腰痛の原因と予防法

職場環境においての腰痛の予防は下記の3点が重要です。

①腰痛を引き起こす動作を機械化する

②ストレッチと予防体操の実施する

③6か月ごとに定期的な健康診断を行う

社会全体の職場環境における腰痛発生件数は減少傾向にありますが、社会福祉施設や医療保健業においての腰痛発生件数は増加傾向になっています。職場においての環境改善はとても重要なポイントです。

厚生労働省からも「腰痛発生件数の推移」がデータとして出されております。「保健衛生業における腰痛の予防」「陸上貨物運送事業における腰痛の予防」に詳細な解説がございます。是非ともご参考ください。

■腰痛になった時の対処法

腰痛が強く感じられる際、座っているより立っている方が楽な場合があります。これは、長時間座ったままでいると腰椎に過度な負担がかかり、それが腰痛を引き起こす原因となることがあるからです。ただし、体を屈めたり体を反る姿勢をとることは、出来る限り避けてください。

さらに、腰痛が酷く腰を伸ばせない時は、何かにつかまるか、あるいは誰かに支えてもらって歩くことを推奨します。本来は湿布を貼るなどして安静にすることをお勧めしますが、どうしても移動が必要な場合には、最小限の移動とするか、こまめに休憩を取るなど、可能な限り負担を減らすように努めてください。

腰痛で動けない状態(ぎっくりごし)になってしまった場合に最も良い対応方法は、痛い方を上にして横向きになり、エビのように丸まって安静にすることです。この体勢は腰椎への負担がとても少ないので、この体勢を続けることにより腰痛が軽くなります。

腰痛になった後の再発予防として、歩く時や立っている時にはコルセットを着用することを推奨します。その際には、整形外科医や治療家に相談した上で、ご自身にとって最適なコルセットを選びましょう。

今回は職場環境に関する話題を中心にお話しいたしましたが、家庭環境に於いても、寝具やダイニングチェアーやソファーなど、腰痛に関係するものは数多くテーマとしては存在します。家庭環境、住環境に関するテーマは、また改めてお届けします。

腰痛を軽減させるための究極的な方法は、腰の周りを支える筋肉(お腹と背中)を鍛えることです。この辺りの話は、トレーニングの回でお話ししようと思います。

次回は「腰痛に対する生活指導(生活住環境編)」というテーマでお届けします。

ブログに戻る