blog012:腰痛に対する生活指導(生活住環境編)

痛みを和らげるために〜ゼニタの想い〜

皆様、こんにちは。名古屋市の千種駅前を拠点に活動している、銭田治療院千種駅前の院長、銭田良博(ぜにたよしひろ)です。

今回のテーマは「腰痛に対する生活指導(生活住環境編)」として、普段お住まいの環境での腰痛対策に関してお話しします。

■日常のふとした動きから発生する腰痛

腰痛を引き起こす日常生活の状況は多岐に渡ります。例えば、床に落ちたものを拾おうとして前にかがんだ瞬間、重いものを床から右から左へ動かそうとした時、朝起きて仰向けから起き上がろうとした時、などがあります。

これらの状況に共通するのは、仰向け⇔坐位や坐位⇔立位といった姿勢の変化に伴う力の働き方です。姿勢を変える際に重力に逆らって力を入れる、あるいは力を入れて身体をねじる際、筋肉や軟部組織に負荷がかかり、腰痛に繋がることがあります。

また、同じ姿勢を長時間保ってから姿勢を変えると、腰痛を引き起こすことがあります。

これは、同じ姿勢を保持するために緊張していた筋肉や軟部組織が、姿勢の変化に急激に反応し、結果として腰痛につながると考えられます。長い間同じ姿勢を保っていたと自覚がある場合、その後はゆっくりとした動きから行動に移すように心がけると良いでしょう。

■睡眠時の起こる腰痛

就寝時、枕の高さやマットレスの硬さが合わないことも腰痛の原因になります。ホテルに宿泊した際、普段と違う高さの枕や硬さの違うベッドに寝た翌朝、腰痛を経験したことがある方もいるでしょう。

自分の身体に合った枕の高さは、頸椎のアライメントや肩から肩甲骨、そして胸郭のアライメントにより異なります。いわゆる「いかり肩」や「猫背」など、それぞれの体型によるのです。そのため、自分に合った枕を見つけるためには、体の構造をよく理解している治療家に相談することが重要です。

同様に、自分に適したマットレスの硬さについても気をつけましょう。体に合わない硬さのマットレスで寝ると、骨盤周辺にかかる負荷が大きくなることがあり、腰痛が発生する可能性があります。

自分に合った枕の高さやマットレスの硬さが重要であることは、感性工学の官能評価によって証明されています。現在では、自分に合った寝具を選ぶことの重要性が、より科学的に認識されています。

抱き枕を利用するも解決方法の一つです。横向きで寝ることは体への負担が少ないのですが、左右の膝が上下に重なった状態だと、体のバランスを取ろうとして筋肉に負担がかかってしまいます。その際は、抱き枕を利用して上になっている膝を前に出すようにして枕を挟み込むことで、左右のバランスを取る必要もなくなり、就寝中に筋肉をリラックスさせられるようになります。

■腰痛に対する生活指導

腰痛対策としての一般的な生活指導は次の通りです。

①同じ姿勢を取り続けない。

②寝ている間に体位を変える。

③長時間の坐位や立位を避け、こまめに動く。

長時間同じ姿勢を取らなければならない職場の場合は、

④30分~1時間ごとに休憩を取る、姿勢を変えるなどして気分転換を行う。

⑤腰周辺だけでなく、頸部から肩にかけて全身運動を行う。

⑥セルフケアとしてお風呂にゆっくり入り、温熱刺激で身体をほぐす。

全身運動をする場合、ストレッチングを行うだけでも良いですし、可能であればジムトレーニングを行うなども心掛けましょう。もちろん、水泳も良いですね。

また、ローション等を使って全身マッサージを行い、身体をほぐすことも効果的です。

セルフケアだけでは状況が改善しない場合、慢性腰痛はもちろん、急性腰痛(ぎっくり腰)に対しても、鍼治療が効果的です。お近くの鍼灸治療院でご相談ください。

低周波・干渉波・高周波といった電気治療も、鍼治療の前に行うと効果が高まります。

最近では一般の家電店で低周波治療器が販売されていますが、使用する際には取扱説明書を読み、適切な使用法を守ることが重要です。使用する前には、必ず医師や治療家に相談することをお勧めします。

次回は「腰痛に対する生活指導(スポーツ編)」というテーマでお届けします。

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