blog017:私達の身体はなぜ痛いのか(2)

痛みを和らげるために〜ゼニタの想い〜

皆様、こんにちは。名古屋市の千種駅前を拠点に活動している、銭田治療院千種駅前の院長、銭田良博(ぜにたよしひろ)です。

前回から引き続き、痛みの本質を理解することの大切さについてお話しします。痛みがどのような原因で起こっているのかを理解し、医師に診てもらうべき痛みと、医師でなくても対応できる痛みをしっかりと見極めることはとても重要です。医師に最初に診察してもらうべき痛みには、骨・筋肉・靭帯・神経・血管・リンパ・内臓が原因となる痛みがあります。

今回は、神経と血管を原因とする痛みについて解説いたします。

■神経を原因とする痛みの場合

神経痛や神経障害性疼痛には、以下のような特徴的な症状があります。

◆痛みの性質
・針で刺されるようなチクチクした痛み
・ズキズキとした痛み
・電気が走るような痛み
・焼けるようなヒリヒリする痛み
・しびれを伴う強い痛み

◆痛みの特徴
・突然発生し、短時間で治まるが繰り返し起こる
・衣類が擦れたり、冷風に当たるだけで痛みが走る
・食事や歯磨きなどの日常動作で痛みが誘発される

◆感覚の変化
・痛みの部位の感覚が低下または過敏になる
・痛みの部位の皮膚がむくんだり、赤や赤紫に変色する

◆部位別の症状
・坐骨神経痛: おしりから下肢にかけての痛みやしびれ
・肋間神経痛: 背中や胸、あばらの辺りに鋭い痛み
・三叉神経痛: 顔の片側(目の周り、頬、額など)に激痛が走る

◆随伴症状
・長時間立っていることが辛い
・腰を反らすと下肢に痛みやしびれを感じる
・座り続けることが困難
・歩行困難
・けいれんやひきつりを伴うことがある(特に三叉神経痛)

■血管を原因とする痛みの場合

◆痛みの性質
・鋭い痛みや灼熱感:血管炎や血流障害による場合に多く見られる
・鈍い痛み:血液透析時や静脈炎などで感じられることがある
・しびれやピリピリ感:血流の低下や神経への影響によって生じる

◆痛みが発生する状況
・運動時や負荷がかかったとき:間欠性跛行(運動中にふくらはぎや足に痛みを感じる)など、血流不足により発生する
・安静時にも持続する場合:血管炎や閉塞性疾患が進行している場合に発生する
・透析中または針刺し後:血液透析患者ではシャント血管周囲に痛みが発生する

◆部位別の特徴
・四肢(手足)
  ・冷感、しびれ、灼熱感、筋肉のけいれんなどが発生する
  ・手足の紫斑やむくみを伴うことがある
・頭部・首
  ・頭痛(特に側頭部)、首の圧痛、自発痛が見られる場合もある

また、その他の症状として、下記の4点を挙げておきます。

1.全身症状
・発熱、倦怠感、体重減少、寝汗などが伴うことがあります。

2.皮膚症状
・紫斑、発疹、皮膚の赤みや腫れが見られる場合もあります。

2.血管の異常
・動脈瘤やシャント閉塞による腫れや圧力上昇による痛みが生じることがあります。

◆主な原因
・血流障害:閉塞性血栓血管炎や間欠性跛行など。
・炎症性疾患:血管炎(ANCA関連血管炎など)により多様な症状を引き起こします。
・医療処置関連:点滴針挿入部付近や透析中のシャント血管周囲で痛みが生じることがあります。

■専門家の診療をお勧めします。

今回は、神経を原因とする痛み、および血管を原因とする痛みを解説いたしました。今回ここに挙げた症状が見られる場合には、専門家による治療が必要となります。

銭田治療院では、初めてご来院された患者様に対して、問診・痛みの再現動作の確認・運動検査・臨床的諸検査を行い、さらに超音波画像診断装置(エコー)を使用して評価を行います。これを「レッドフラッグの確認」と呼びます。そして、医師に診察してもらうべき症状の有無を確認した上で、鍼灸・マッサージ・リハビリ治療を実施してまいります。

軽症状であれば整体やもみほぐしで体をリフレッシュすることも有効ですが、専門の治療を行うことが望ましい場合が多く散見されます。当治療院までお越しいただければ幸いですが、遠方にお住まいの場合は、お近くの専門医あるいは治療院をお訪ねすることをお勧めいたします。

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