blog022:肩痛予防のための生活指導 ~スポーツの視点から~

痛みを和らげるために〜ゼニタの想い〜

皆様、こんにちは。名古屋市の千種駅前を拠点に活動している、銭田治療院千種駅前の院長、銭田良博(ぜにたよしひろ)です。

肩こりや肩の痛みにお悩みの方は、少なくないのではないでしょうか。
実はその肩の不調、多くの場合は日々の生活習慣の積み重ねによって引き起こされていることをご存じでしょうか?

今回は、スポーツの視点から見た肩の使い方や、日常生活の中でできる予防法についてご紹介します。
アスリートのケア方法を参考にしながら、誰でも実践できる内容をわかりやすくまとめました。
ぜひ、日々の健康管理の参考にしていただければ幸いです。

■肩はとても繊細な関節

肩関節は、「自由度が高く動かしやすい」一方で、「とても不安定で壊れやすい」という特徴があります。
スポーツ選手にとっては命とも言える肩のケアですが、実は日常生活においても注意が必要です。
ちょっとした習慣の積み重ねが、痛みや不調の原因になることもあります。

特に注意したいのは、以下のような日常のシーンです。

 

  • 長時間のスマホやパソコン作業
  • 肩に重いバッグをかけ続ける
  • 猫背や巻き肩などの悪い姿勢
  • 急に重いものを持ち上げる など

 

これらはアスリートに限らず、誰もが経験することばかりですよね。だからこそ、普段から肩にやさしい生活習慣を意識することが大切です。

■スポーツ現場に学ぶ肩の守り方

私はスポーツの現場で、肩を守るために以下のポイントを大切にしています。

◎ ウォームアップとクールダウン
運動前後に、肩周囲の筋肉や**ファシア(Fascia)**をしっかりと動かしておくことで、ケガのリスクを大幅に軽減できます。
準備とケアを怠らないことが、肩を守る第一歩です。

◎ 筋肉のバランスを整えるトレーニング
肩関節の安定性を保つためには、表面の筋肉だけでなく、**インナーマッスル(ローテーターカフ)**を鍛えることが重要です。
地味ですが、継続することで効果が現れます。

◎ 柔軟性の維持
胸や背中の筋肉、そして**ファシア(Fascia)**が硬くなると、肩の可動域が狭まり、痛みやケガの原因になります。
日常的なストレッチで柔軟性を保つことも忘れてはいけません。

■日常生活でできる肩痛予防のコツ

では、私たちが普段の生活の中で肩の痛みを予防するためにできることは何でしょうか?
すぐに実践できる簡単な方法を3つご紹介します。

① 姿勢を見直す
スマートフォンを見るとき、つい顔を下に向けてしまっていませんか?
頭の重さがそのまま肩にかかり、大きな負担となります。
目線を上げて、背筋を伸ばすことを意識するだけで、肩への負担をぐっと減らすことができます。

② 肩甲骨を動かす習慣を
長時間同じ姿勢でいると、肩周りの血流が滞りがちです。
1時間に1回は肩をぐるぐる回したり、肩甲骨を寄せるようなストレッチを行うのがおすすめ。
デスクワークの合間に取り入れると、リフレッシュにもなります。

③ 筋肉やファシアを「使って」あげる
肩の奥にある筋肉や**ファシア(Fascia)**は、意識して動かさないと使われにくい部分です。
チューブやペットボトルを使った外旋運動(肘を脇につけて外側にひねる動き)を取り入れることで、これらの組織を活性化できます。
簡単な動きでも、継続することで肩の安定性が高まり、痛みの予防につながります。

■まとめ

肩の痛みは、スポーツのような激しい動作だけが原因ではありません。
私たちの日常にある、ちょっとした「姿勢」や「クセ」、「使い方」の積み重ねが、肩への負担となり、やがて痛みへとつながっていきます。

スポーツの現場では、「ケアこそがパフォーマンスを高める」と言われるほど、予防の重要性が認識されています。
特に、ファシア(Fascia)を柔らかく保つためのケアは、肩の健康維持にとって欠かせません。

みなさんも、日々の生活の中に肩をいたわる習慣を少しずつ取り入れてみてください。
ちょっとした意識の積み重ねが、将来の健康を守る大きな力になります。

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